文章を書く。調べる。企画を立てる。AIはもう、たいていのことを十分にこなします。来年は、もっとできるようになっているはずです。
「AIが何でもできるなら、自分に残るものは何だろう」。いま、あちこちで聞かれる問いです。
残るのは、「何を頼むか」
AIは、頼まれたことを速く、上手にやります。何を頼むかを決めているのは、AIではなく、頼む人です。そして、その決め方には人それぞれの癖があります。
1度のずれは、遠くへ行くほど大きくなる
ひとつ、計算をしてみます。東京から大阪まで、まっすぐ約400キロ。出発する時に、向きが1度だけずれていたとします。大阪に着く頃には、約7キロ外れています。同じ1度でも、10キロ先なら約175メートル。ずれは、遠くへ行くほど大きくなります。
AIは、距離と速さを一気に伸ばす
AIは、この距離と速さを伸ばす道具です。「もっと調べてから」に傾いている人がAIを使うと、AIは一緒に、もっと速く、もっと遠くまで調べ続けてくれます。「もっといい案がある」に傾いている人なら、新しい案がきれいに、速く増えていきます。
性能は、速さを変えます。向きは、変えません。AIが賢くなるほど、出発の1度が、着く場所を大きく変えます。
頼む前に、1行だけ確かめる
AIを使うのをやめる必要はありません。確かめたいのは、出発の向きのほうです。頼む前に、1行だけ書いてみてください。
- 調べ物の前なら「何が分かったら、調べるのを止めるか」
- 案を出してもらう前なら「この中から1つ選んで、今日やる形にする」
- どちらでもない時は「今日、これで何を外に出すか」
その1行が、出発の1度を合わせる役をします。