1975年、コダックの技術者が、世界で最初のデジタルカメラを作りました。
0.01メガピクセル。1枚撮るのに、23秒。それでも、写った。
彼はそれを経営陣に見せます。返ってきたのはこの一言だったと、本人が後に語っています。
「いいね。でも、誰にも言うな」
コダックに技術が無かったわけではありません。自分たちで、先に作っていた。金も、人も、特許も、世界一のブランドもありました。足りないものは、ありません。
止めたのは、「フィルムの売上を守る」という、その時点では正しい判断です。写真がフィルムから画面に移ると、フィルムの需要は10年で10分の1以下に。稼ぐ柱を失い、2012年に経営破綻しました。同じ嵐の中、富士フイルムは技術を化粧品や医薬品に回して生き残っています。
厄介なのは、ここです。
判断は、毎回正しかった。間違っていたのは、物差しのほうです。
OSのバグは、「間違った判断」の顔では出てきません。
毎回、正しい判断の顔をして出てきます。
慈愛の精霊
単価が、上がらない値引きする。つい無料でやる。請求書が、送れない
覚醒の魔術師
商品が、世に出ない告知文もLPも、頭の中ではもう完成している
深淵の賢者
売上が、立たない学び続けて、売らない。まだ、あと1つ足りない気がする
爆速の狂戦士
積み上がらない発信も広告も3日でやめる。毎回、ゼロから始める
黄金の錬金術師
燃え尽きる数字は作れる。作れてしまう。でも、続かない
鉄壁の守護騎士
チャンスを、断るコラボも登壇も、受ける前にリスクのほうを数え終えている
閃光の狩人
拡大できない人に渡せない。外注できない。だから、増えない
虚空のファントム
納品が、終わらない受注までは最高。最後の2割が、重い
どれも、知識で解けそうに見えます。値付けを学ぶ。ローンチを学ぶ。仕組み化を学ぶ。外注のやり方を学ぶ。
でも、値付けの本を10冊読んでも、請求書の送信ボタンは押せるようになりません。押せない理由が、値付けを知らないことではないからです。
動かし方は、ひとつしかないのかもしれません。毎朝ひとつ、自分のOSの反対側を、失敗できないサイズで試すこと。
精霊なら——今日、1回だけ、自分のために時間を使う
魔術師なら——頭の中のものを、今日1行だけ外に出す
騎士なら——少し怖いことを、ひとつだけやる
3分で終わります。今日の売上には、関係ありません。
ただ——請求書を送れない人が値付けを学んでも、何も起きません。送れるようになった人には、これまで学んだことが、全部効き始めます。
あなたの本棚は、無駄になっていません。
出口が、詰まっていただけです。